<アイルランド編>No.14

第14回 Doolin、感動の村

8:00pm頃、Doolin着。霧で全景はよくわからないけど、、、おや〜?これって、Town?というよりは、農村ですな〜。しかし一応B&Bは何軒かある。牧場の(正確に言うと牧草と牛の糞のミックス)匂いが凄い。恐る恐る「Famershouse」という看板の出ている家を訪ねてみると、、、入ってみればま〜綺麗な部屋。ベッドリネンや小物 がいちいち可愛い。しかもシャワー付きの部屋のみで、そのシャワーもちゃんとして いる。ヒーターも合格。なんだー田舎のほうが趣味とプライドがかかってて、よっぽ どちゃんとしてるわ〜。サロン室みたいなところでガイド本を見てみたら遺跡あり海 ありのなかなかいい所じゃない。霧に騙されてるのかな。ま、いいや。とりあえず、日没の9時前に、夕食を食べに1軒しかないらしいPUBへ。ボリュームたっぷりのオー プンサンド。うん、やっぱり田舎のほうが美味しい。そうそう、B&B探しのときに思 ったけど、こういう時は日没が遅くて助かるな〜。

そうこうしているうちに、演奏が 始まった。バンジョーと笛によるアイリッシュ・トラッドだ。10時を過ぎると村人全員が集まってるんじゃないかという盛り上がりで、白髪のおばあちゃんから子供まで 、歌うわ踊るわの大騒ぎ。私もクラップ(手拍子)で参加した。移動の疲れもあったので、11時ごろFarmershouseに戻る。帰り道が真っ暗でおまけに霧が出ているので恐かった。霧のせいで家の明りが近づかないと見えない。発光体がないのだ。こんな田舎だから妖精が出るかも。

すぐ向こうに、小さな島と古城が

Farmershouseは今までの宿の中で最高かもしれない。静かだ。なんて居心地の良い所だろう。朝食は9時半頃だった。日没が遅いので早起きの必要がないのだ。いいペース。さ あ今日は歩くぞ。10分ほどで、海に出た。見たこともない断崖絶壁。この地方特有の地形らしい。こうして見ると、やはりただの農村だ。農作業車とたまに擦れ違う。羊が鳴いている。鳥の声が聞こえる。森はないのにどこにいるんだろう。石垣が連なっている。海の音が聞こえる。小さい島がすぐ向こうに浮かんでいる。古城らしいもの が立っている。(写真見てね)カモメの群れがその回りを飛んでいる。魚がいるのか なあ。ここまで田舎に来ると、の〜〜〜んびり、のどかーーーに、しみじーーみ過ご すのに慣れてしまう。ああ、日本に帰りたくない。などと考える。

休憩してから途中に見えた丘の上の古城に向かった。すごく遠くに見えたのに、20分ほどで着いた。近づいて見ると門があって"Private"の表示があった。なんだ、私有地か。(写真見てね)入れないので諦めて道を先に進む。ただ、ただ羊や牛の牧場が続く。さっきの小 さい島を反対側に眺めながら。何もないよ。ほんとに、なーんにも。自分の存在がク ローズアップされてくる。ただ、「ここにいるんだ」という。なんだか、日本でのちまちました生活がバカらしく思える。生きることの価値観が違うんだ。とにかく、素晴しい時間を過ごせた。

丘の上の古城。誰が住んでたんろう・・・・

8時頃、例の村唯一のPUBへ。日没を眺めながらビールなんか飲んで、もう最高に幸せ。暗くなり始めた頃に夕食を食べつつ、しばらくするとまた演奏が始まった。今日はフィドル、アコーディオン、バクパイプ、太鼓の編成で、これまた凄かった。自分がものすごい贅沢をしている気がした。やはり10時頃から人が増えてきた。陽気なお じいさんが踊りだし、女の子が音楽に合わせてタップダンスを始める。なんだよなんだよ、この村の人達って、毎晩こんなところでこんな凄いショーをやってるの?村人総エンターティナー状態?かと言ってライブイベントとしての商業システムが確立されてるワケでもなし(ミュージシャンはたまたまその日に来た人達が「やるか」って 感じで演奏を始めるらしい)、周りのお客に話しを聞いてみると、まあいつでもこん なに盛り上がるワケでもないそうだ。

だとしたら余計にラッキー!お金払ってでも見 れない生の現場に立ち合っちゃったんだから。ほとんど奇跡だね。一切の「商業的演出」フィルターが介在しない、純粋な音楽の現場で、本当の、本物の感動を心と身体に記憶させることができた。アイルランドの小さな村、Doolinで。(宝達奈巳1stアルバム「たからたち」に収録のラスト曲「Doolin_緑の道」は、ま さにここでの体験をもとに作りました)

*今回は、写真がたくさんあります。他の写真を見たい時は、この画像に触れて下さい→→→
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次回はアイルランド第二の都市、Golwayへ。

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