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石川県能登半島の先端近くに能都町という港町があり、そこで昭和57年に縄文時代の前期初頭から晩期終末までの、実に4000年間も繁栄を続けた集落遺跡が発掘された。
現在は「真脇遺跡縄文館」、「真脇遺跡公園」、「縄文真脇温泉」等の施設が整備され、「縄文のまち」としてPRしている。ここで98年8月22日に、「ファンタスティック縄文in真脇」というイベントが催され、私は夜の野外コンサートに出演する役を仰せつかった。縄文に関してはちょうどシンクロ、リンクが急浮上していたので、非常に楽しみであった。
真脇遺跡・縄文館にて
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8月21日、東京を出発。羽田空港でいきなりホソノさん(細野晴臣氏)に遭遇。翌日の白山でのレインボー2000に向かうところ。なんかそんな予感はしてたんだよね。「ホソノさん、どうも、宝達奈巳です〜。」と挨拶すると、「あれっ!あっ、出るの?」とおっしゃられた。私は「いえ私は能登のほうの縄文イベントで歌うんです。同じ日なんで白山には行けなくて残念です〜。」と答えた。ちょっとお話して、「じゃあまたあとで。」どうやら同じ飛行機。
小松空港に到着すると、クライアントであるアドバンス社(社長さんが、こちらの事務所の社長と知り合い)の担当、亀田さんが車で迎えに来てくれていた。いい天気で風が気持ち良い。そのまま能登の現場まで直行。と、思いきや、途中の休憩を兼ねた昼食は、旧家を改造したとても静かで風流なお蕎麦屋さんで、「宝達葛」入りの蕎麦をいただいた。注文するときに店員さんにいろいろ説明してもらったので、私も「私、宝達という名字なんで、宝達葛入りのお願いします。」と言ったら、「あら!じゃあ共食いだわねえ。」と、ぎょっとするようなことを言われた。別に共食いっていうんでもないでしょーに。ま、ともかくお蕎麦は、細くてコシがあって上品で味わい深くてとっても美味しかった。
能登有料道路をひた走る。しかし遠い。かなり遠い。思ってたより遠い。本当に遠い。小松から3時間半くらいかかった。初め、「あれ?湖?」と思ったのは海の入り江で、そのうち随分とのんびりした小さな港町の風景が広がった。北陸に来ていつも思うのは、「誇り高きマイペースさ」である。役場がある。ビルと言える建物はそれくらい。コンビニも見当たらない。2両編成の「のと鉄道」がシューシューいいながら走っている。なんか凄いとこに来ちゃったな。。。田畑をはさんで、港町の丘の上に「真脇遺跡公園」が広がっている。まずは現場を下見。つい最近に整備されたばかり、といった感じの一画。ステージとなる公園の中心地は芝生で、裸足で歩くととても気持ち良かった。しかも町と海がすっかり見渡せる。海はいわゆる日本海のイメージと違ってとても穏やか。ここから遺跡が発掘されたのはよくわかる気がした。人が住みたくなる、いい場所だ。
迫力の縄文土器
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現場はまだテントくらいしか設営されてなくて、明日にならないと準備も何も始まらない。私はできれば1曲は縄文土器を使って「演奏」したかったので、何か使えそうなものはないか亀田さんを通して町の係の人に聞いてもらった。すると初めは「土器を叩くんですか〜?」と怪訝な顔をされたが、レプリカがいくつかあるということで、明日までに用意してくれることになった。フフフ、楽しみ。
さらに丘陵の斜面を上って、今日の宿である「真脇ポーレポーレ」にチェックインし一休みした後、今回の同行スタッフの橋本さん(♀・23才)と、「真脇遺跡縄文館」を見学。写真を見てください。立派な建物でしょ。館内には土器、石器、装身具類、編物縄類、木製品、大量のイルカの骨などが展示されている。
謎の彫刻柱
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いやー、実際に目の前にするとすごい迫力でしたよ。凄い。縄文土器。特に初期のはかなりエネルギーを感じる。っていうか一体どーしてこんな形を思いついたワケ?これって、一般的には食べ物を煮るための鍋だったというんだけど、それにしちゃあまりにも芸術的だ!縄文人のセンスってすごすぎる。などと、とにかく感動。そして一番圧倒されたのが謎の彫刻柱。写真見てください。一体何だと思います?コレ。しかも大きいんですよ。3mくらいかなぁ。動物なんかが彫られてる訳じゃないんで、トーテムポールとは違うらしいの。実際のところ、何なのかわからないんだって。私はとっても気になって、しばらくの間ボーゼンと見てましたよ。どうも一番上の部分が特に怪しい。。。そしてイルカの骨。どうやらここの縄文人はイルカ漁を行い、食べてたらしい。大量のイルカの骨が「イルカ層」として発掘された。ところが人骨はまだひとつも発掘されてないんだって。ミステリ〜。
イルカの骨! |
さて、感動の見学後は坂道を歩いてポーレポーレまで帰り、お楽しみの「縄文真脇温泉」へ!ポーレポーレから温泉までも、木の渡り廊下&階段をえっちらおっちら歩いてやっと到着。ここもまだ新しい施設で、近所や近郊の人々がたくさん来ていた。
いや〜、露天が広くて海も見えて最高!と思ったら全然寛げない自分を発見。なんとさっきから気になっていた、ここ一帯に流れるFMラジオが、ご丁寧に浴槽のすぐ傍に設置されたスピーカーからガンガン、も〜うるさくてたまらん。なんでこんなことするんだよ〜。温泉の流れる水音と虫の音と、風と木々のささやき(これは言いすぎだけど)だけで充分なのに〜。だいたい、喧騒から逃れたくて温泉に来るんだからさぁ、やめてくれよ余計な騒音増やすのは!!ラジオの内容云々じゃなくて、この環境にスピーカーからわざわざ音を流すということ自体がナンセンス!と、橋本さんとブーブー言いながら、「でも気持ち良かったね〜」と落ち着く。
そしてこれまたお楽しみの夕食。ポーレポーレのレストランで加賀懐石をいただく!そこで今回のコンサートのプロデューサーである池田さんも合流。池田さんとはあるメーリングリストで知り合い、5月の北陸放送の仕事で金沢に行ったときにお会いし「今度何かやりましょう!」と盛り上がった。こんなに早く一緒にお仕事できるとは、、、実は池田さんと亀田さんは知り合いだったのである。それにしてもやっぱ北陸は海の幸が素晴しい!お酒がすすんじゃうのよね。高校野球の松坂投手の話等で盛り上がる。池田さんがカラオケに行こうというので4人で館内のカラオケルームへ。私は普段だったら絶対パスなんだけど、まあ池田さんが言うんだからしょーがない。でも沖縄民謡があったので「安里屋ユンタ」を歌ってみた。外は涼しく星空がいっぱいに広がる。
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